日本建築学会大会 (北陸)

会長・実行委員長挨拶

日本建築学会会長

佐藤 滋

全国から約1万名の会員が集まる建築学会大会は、日頃の研究成果を発表し、討論・研鑽する場として、日本建築学会にとって最も重要な行事です。

日本建築学会は、時代の大きな変曲点にある今日、建築の社会の中で果たすべき役割と可能性について、基本に立ち返り、深く考察することが重要と考えます。こうしたなか、今年の大会は「つなぐ-継承と創生」をテーマとし、学会のオピニオンリーダーとしての役割をより社会に広げ、歴史を、地域を、ひとをつなぎ、次世代への展望を切り開くことを意図しました。

そして、建築界内外が様々な課題を考究するためのオープン・プラットフォームとしての役割が、学会には強く求められていると考えます。

大会期間中は、会員向けの企画はもちろんのこと、市民の皆様にも安全で安心な建築・まちづくりや建築文化について、理解と認識を深めていただくため、講演会やシンポジウム・見学会なども開催いたします。皆様のご参会を心からお待ちしております。



実行委員会委員長

秦 正徳

2010年の日本建築学会大会を北陸支部でお引き受けすることになりました。北陸支部は、新潟、長野、富山、石川、福井の5県に在住する会員により構成されています。それぞれの県には支所があり日頃の活動を続けているところです。支所には活動の中心となる教育研究機関がありますが、その数は県により異なりますので、活動を支える会員の所属がそれらの機関である割合はそれぞれ異なります。

大会は支部でお引き受けする事業ですが、実質的には会場となる大学のある県の支所が中心となって準備を進めることになります。会場は富山大学ですので、富山支所の会員が準備の中心を担いましたが、教育研究機関に所属する会員の少ない支所ですから、富山県庁職員をはじめ民間企業等に所属する会員が準備をしてまいりました。

建築に関わる者が研鑽を深める場を共有することが日本建築学会の趣旨の一つであると思われますので、建築を考える機会を幅広い所属の会員が準備したところが大会(北陸)の意義の一つでもあると考えております。

北陸富山の景観と味覚をはじめ、学会の楽しみである見聞を広めていただければ幸甚です。「富山へこられ」を合い言葉に、お待ちしております。